タバコが寿命を縮める

タバコが寿命を縮める

さまざまな形で生存率を調べましたが、煙を吸い込んだ時間が長ければ長いほど生存率は低下していました。
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タバコの活性酸素が寿命を縮める

たばこがどれだけ有害であるかを示している実験があります。たばこの煙を吸ったショウジョウバエの幼虫を調べた実験です。この実験ではタバコの煙を吸い込んだ幼虫は成長の過程でその多くが死んでしまうのです。これは岡山大薬学部の根岸友恵助教授が発表している研究結果です。日本癌学会でもこの研究は発表されています。喫煙とがんの関係は直接にタバコを吸った場合つまり主流煙については医学的には結論が出ています。副流煙の影響についても発がん性についての研究結果がさまざまに出されています。ショウジョウバエの幼虫での実験では特に副流煙が人体に及ぼす影響を実証する目的で行われました。そのため、たばこの煙を充満させたプラスチックケースの中に、ショウジョウバエの幼虫を入れ、それぞれ二時間半と五時間後に取り出し、成虫になるまでの生存率を調べました。

 

タバコは老化を加速

たばこの煙を二時間半吸わせたグループの生存率は69%、五時間のグループは33%まで低下していました。研究では、ハエの種類を変えてみたり、タバコの種類を変えてみたり、煙と接触する時間を変えてみたり、さまざまな形で生存率を調べましたが、煙を吸い込んだ時間が長ければ長いほど生存率は低下していました。そして死んだ幼虫を調べたところ、遺伝情報を持つDNAは無傷で、染色体の突然変異もおきていませんでした。この実験から、副流煙の致死的作用の中にたばこの煙が発生させた活性酸素の影響があるのではないかと指摘されています。

 

喫煙は膵癌の発症を早める

米ミシガン大学医学部では膵臓癌についてのタバコの関与を調査しています。研究チームは、男女の患者453人を対象に、飲酒、喫煙の有無と膵癌の関連を調査しました。膵癌についてはタバコを吸うことで増加するとの研究結果がすでにこれまでにも出されています。今回の研究の結果、喫煙量が多いほど膵癌の発症年齢が低いことがわかりました。つまり、タバコが発生を促進していることが明らかんあったのです。膵癌発症年齢は70〜80歳ですがそれよりも7歳ほど時期が早まったのです。助からない癌として知られる膵癌で、寿命が7年も短くなるリスクを背負ってまでタバコを吸うことに意味があるとは思えません。1日1箱を40年以上吸う人、1日2箱を20年以上吸う人を調べると、タバコを吸わない人にくらべて平均7歳低い年齢で膵癌を発症していました。このぐらい吸っている人は日本ではまだまだ多いのです。

 

膵がん予防には禁煙

日本の医療費の高騰の原因にもなっています。なお、飲酒についての研究では、1日3杯以上の飲酒をすると、飲まない人より10歳低い年齢で膵癌を発症していました。飲酒でもこれだけ影響がある以上、注意が必要です。禁煙をしたくない理由に自分の体だから勝手にさせてくれというものがありますが、あなたの体は、あなたの大切な家族の運命とも関連していることを忘れてはなりません。膵癌は発生しても、はじめは無症状なので、進行癌になって検出されることも多く、ステージIで検出されたとしても5年生存率は33%程度しかなく、救命することが困難な癌です。多くの人は膵癌になってから後悔するのです。後悔は先に立ちません。一日も早く禁煙することがあなたの命を救います。

 

低タールたばこの有害度は同じです

低タール、低ニコチンのたばこなら安全だと思っていませんか?実は低タールや低ニコチンのタバコの場合、吸煙量が多くなることで、タールやニコチンが多いタバコとあまり変わらないことがわかっています。禁煙ができないために、低タール、低ニコチンのタバコを吸うことで言い訳している人がいますが、それは無意味であることが明らかになっているのです。つまり、パッケージに表示されているニコチン量がたとえ前の一割になっても、体に入る毒素は変わらないのです。つまり、10分の1になっても、摂取量は3分の1程度ぐらいにしかなっていません。結局は禁煙をする以外にタバコの毒素から逃れるすべはありません。1日約19本を吸う20〜65歳の約100人での調査では、タール6ミリ以下のグループは、1回で吸い込む平均吸煙量が58・4ミリ・リットルでありました。一度に吸い込む煙の量が無意識に増えていくのです。

 

低タールは無意味

ニコチン中毒であるから、こういう反応がおこるのです。これより高いタールのたばこを吸っている人では、50ミリ・リットルであり、なんと、低ニコチン、低タールの人のほうが、ニコチン摂取が多いことがわかりました。1日当たりの平均吸煙量では、高タールのタバコを吸うグループより、なんと約4500ミリ・リットルも多かったのです。タバコが血管を破壊するのは一酸化炭素が含まれるからですが、その一酸化炭素の含有量は減らすことはできません。タバコの有害成分の中でも動脈硬化をおこすのが一酸化炭素です。この動脈硬化の要因である一酸化炭素はタールやニコチン量による差はなかったのです。表示が低いからといって、健康障害が低いことにならないことが明らかになったのです。


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