ヒステリー、精神興奮、狂躁状態に使用されてきた処方です。小児および婦人の神経症、不眠症、夜泣き、ひきつけなどに主に使われてきました。女性のうつ、不安、パニック、PMSなどに応用されている漢方処方のひとつです。
のぼせとめまいがあり、不安、動悸、不眠、頭重などの訴えのある人に使われる処方です。神経症や自律神経失調症などに広く用いられることが多いです。背中が燃えるようにかっと熱くなり汗をかくという症状によく効きます。精神不安、気うつに効く、生薬が配合されています。丁子(ちょうじ)、木香(もっこう)、香附子(こうぶし)などが精神の安定をもたらします。更年期障害の女性などに広く使われている処方です。うつ、不安、パニックなどの女性にもしばしば応用される漢方処方です。
- 抑肝散加芍薬黄連(よくかんさんかしゃくやくおうれん)
この処方は、江戸時代の臨床家として著名な、和田東郭の医書「蕉窓方意解」に抑肝散加芍薬が記載されているのを、さらに黄連を加味した抑肝散加芍薬黄連を浅田宗伯が最初に考案し著書に書き残しているものです。おもに、神経のたかぶりが強く、イライラしやすいタイプの神経症、血の道症など使われてきました。血の道症とは、今日でいうPMSや更年期障害のことをさす古い表現です。
抑肝散加芍薬黄連