ヒプノセラピーについて
ヒプノセラピーとは催眠療法のことです。
現在、催眠療法は、医師が行うケースは非常に少なくて、
ほとんどが民間のヒプノセラピストと称する人々が行っています。
催眠療法は、きちんとした技術のもとで行えば、安全にさまざまな
心の問題を解決できる心理療法です。医師が医学知識を前提にして行えば、
医療催眠として、病気治療にも役立てることができます。
心の病気だけではなく、生活習慣病や、アレルギーなどの慢性疾患にも応用ができます。
頑固な痛みを伴う病気への応用も可能です。
しかし、これはあくまでも医師が行うヒプノセラピーの場合です。
通常は、民間のヒプノセラピスト(医師でない人)が行うセラピーでは、
精神科通院中の人はお断りしますとか、医師の治療を受けている人はみれませんとか、
いろいろな制限をつけている場合が多いようです。
これは、医師法や薬事法などの法律のためです。
そもそも、なぜ、医師が催眠療法をもっと活用しないのでしょうか?
それは、催眠療法そのものがまだ、日本の医学界では十分な評価を受けていないからです。
アメリカでは1958年に米国医師会が催眠を有効な治療法の一つと定めています。
しかし、日本では、催眠治療に保険点数は出ません。
催眠療法は、一人に対し、施療に二時間前後を要します。
それだけの医師の労働に見合う報酬がないので、誰もやろうとしないのが実情です。
日本では、保険診療ではない、自由診療の施設で
わずかに医師による催眠療法が実施されているのです。
そこで、ヒプノセラピーを受けたい人の多くは民間セラピストのもとへ殺到しています。
催眠療法士の日本の国家試験、国家資格は存在しません。
そのため、ある意味、誰でもやろうと思えばできてしまう面があります。
ここが問題になります。医学知識や看護学、薬学などの十分な知識がない場合、
病気をお持ちの方をセラピーすることに危険がともないます。
そのため、多くの民間セラピストはこうしたケースを断っているのです。
しかし、本当にセラピーを受けたいのはむしろこうした人々である場合も多いのです。